この手順が必要なとき
セキュリティソフトの中には、プログラムを初めて実行するときに内容を確認し、しばらく使われなかったあとにもう一度確認するものがあります。VoiceKeyboardは、ファイルとWhisperのために小さなプログラムをいくつか自分で起動します。FILESではffmpegとyt-dlp、Whisperではwhisper-cliとwhisper-serverです。こうしたソフトを使っていると、最初のファイルや最初のWhisperの音声で、処理の開始が数秒遅れることがあります。故障ではなく、セキュリティソフトが実行の前にプログラムを調べているのです。
Google、Soniox、Vosk、GigaAM v3、T-one、Parakeet v3での音声入力では、これらのプログラムは起動しません。Vosk、GigaAM v3、T-one、Parakeet v3はVoiceKeyboardの中で動き、Sonioxはネットワーク接続で、GoogleはすでにインストールされているChromeを使います。
下のフォルダーを信頼済みリストや除外リストに追加すると、セキュリティソフトはその確認を省きます。操作はセキュリティソフトの中で、一度行えば済みます。VoiceKeyboard自身がウイルス対策ソフトやファイアウォールの設定を変えることはありません。
VoiceKeyboardは、補助プログラムの起動にかかる時間を測っています。1.5秒を超えた起動があると、「セキュリティソフトが VoiceKeyboard を遅くしています」というウィンドウを、VoiceKeyboardを起動するたびに1回だけ表示します。表示されるのは、音声入力も文字起こしもしていなくて、VoiceKeyboardのウィンドウを使っているときだけです。ウィンドウには、見つかったセキュリティソフトの名前と、下の3つのフォルダーが並び、フォルダーごとに「コピー」ボタンがあります。「説明を開く」を押すと、お使いの製品に合わせたこのページの項目が開き、「今後は表示しない」を選ぶと、ウィンドウは自動では表示されなくなります。同じウィンドウは、SETUP → ヘルプの「追加するフォルダー…」ボタンからいつでも開けます。
VoiceKeyboardが起動するプログラム
| プログラム | 用途 | ネットワーク |
|---|---|---|
| ffmpeg.exe | FILES:ファイルの音声をWhisper用に変換します | 使いません |
| yt-dlp.exe | FILES:リンク先の動画をダウンロードします | 使います(リンク先のサイトへ) |
| whisper-cli.exe | FILESと音声入力でのWhisper | 使いません |
| whisper-server.exe | CUDAまたはOpenBLASのエンジンに含まれる場合の、音声入力でのWhisper | このパソコンの外には出ません(127.0.0.1だけで待ち受けます) |
追加するフォルダー
次の3つのフォルダーを追加します。最初の2つにはVoiceKeyboardのプログラムが入っていて、3つ目にはffmpegとyt-dlpが入っていて、VoiceKeyboardが同意を得たうえでダウンロードするか、パソコンにあるものをコピーしたものです。
- プログラムのフォルダー:
VoiceKeyboard.exeがあるフォルダーです。その中のtools\whisper\cpuに、組み込みのwhisper-cli.exeがあります。インストール方法によって場所が変わるため、決まった場所はありません。VoiceKeyboardが起動しているときは、Ctrl+Shift+Escを押し、一覧のVoiceKeyboardを右クリックして「ファイルの場所を開く」を選ぶと見つかります。 %AppData%\VoiceKeyboard\backends:C:\Users\ユーザー名\AppData\Roaming\VoiceKeyboard\backendsのことです。CUDAとOpenBLASの高速化エンジン(cudaとblasのフォルダー)が、それぞれのwhisper-cli.exeとwhisper-server.exeと一緒に入ります。「インストールして高速化」を選ぶと作られます。%LocalAppData%\VoiceKeyboard\tools:C:\Users\ユーザー名\AppData\Local\VoiceKeyboard\toolsのことです。FILESは、どのファイルにもffmpegを、リンクにはyt-dlpを使います。足りないときは、VoiceKeyboardがまず確認し、「ダウンロード」を押したあとでだけ取得します。ffmpegはffmpegサブフォルダーに、yt-dlpはこのフォルダー自体に入ります。パソコンのPATHにすでにあるものは、このフォルダーにコピーされます。最初のファイルかリンクを処理したあとに作られます。
まだ存在しないフォルダーは飛ばして、できてから追加してください。
パスの貼り付け方
%AppData%と%LocalAppData%は、ユーザーのフォルダーの中を指すWindowsの省略表記です。多くのセキュリティソフトの画面では通じないので、完全なパスを使います。
- Winキー+Rを押し、
%AppData%\VoiceKeyboard\backendsと入力してEnterを押します。エクスプローラーでフォルダーが開きます。見つからないというメッセージが出たら、そのフォルダーはまだありません。 - アドレスバーの空いているところをクリックすると完全なパスが表示されるので、Ctrl+Cでコピーします。
- セキュリティソフトの画面で、フォルダーの入力欄、または[参照]の画面のフォルダー名の欄に、Ctrl+Vで貼り付けます。
製品ごとの手順:
- Windows セキュリティ(Microsoft Defender)
- COMODO Internet Security
- カスペルスキー
- ESET
- アバストとAVG
- Bitdefender
- ノートン
- マカフィー
- ほかの製品
Windows セキュリティ(Microsoft Defender)
ほかのウイルス対策ソフトが入っている場合、Windowsは通常Defenderのスキャンを止めます。その場合は、その製品の項目を見てください。
- スタートメニューで「Windows セキュリティ」と入力し、アプリを開きます。
- [ウイルス & 脅威の防止]を選び、[設定の管理]を選びます。
- 「除外」の[除外の追加または削除]を選びます。Windowsの許可を求める画面が出たら、承認します。
- 除外を追加するボタンを押し、[フォルダー]を選んで、フォルダーを指定するか貼り付けます。
フォルダーごとに繰り返します。Microsoftの案内はWindows セキュリティ アプリのウイルスと脅威の防止にあります。
COMODO Internet Security
COMODOには、フォルダーを信頼済みにできる場所が3つあります。最初の1つから始めてください。そのフォルダーのプログラムが既知で安全だとCOMODOに伝えるものです。COMODOのヘルプは英語のみなので、メニュー名は英語で書きます。バージョン12の手順です。
- COMODOを開いてSettingsをクリックし、File Rating → File Listを開きます。Addをクリックして Folders(お使いのバージョンにFilesしかない場合はFiles)を選び、VoiceKeyboardのフォルダーを指定して、評価をTrustedにします。
- Settings → Containment → Auto-Containmentを開いてAddをクリックします。アクションにIgnoreを選び、対象にVoiceKeyboardのフォルダーを指定します(Criteriaタブ、Edit)。Ignoreは、プログラムを隔離せず通常どおり実行するという意味です。
- それでもCOMODOがフォルダーをスキャンする場合は、Settings → Advanced Protection → Scan Exclusionsを開き、Excluded Pathsタブで Add → Foldersをクリックします。
これらのプログラムのどれかでHIPSの警告が出たら、「Treat as」で「Allowed Application」を選び、「Remember my answer」にチェックを入れます。COMODOのヘルプページ(英語):File Rating、Auto-Containmentのルール、Scan Exclusions、HIPS。古いバージョンのCOMODOではSecurity Settings → File Ratingとなっているため、メニューが異なる場合があります。
カスペルスキー
カスペルスキー スタンダード、プラス、プレミアムの場合:
- メインウィンドウを開き、下部にある歯車の設定ボタンをクリックします。
- [セキュリティ設定]-[除外リストとオブジェクト検知時の処理]の順に選び、[除外リストの管理]をクリックします。
- [追加する]をクリックし、[参照]でフォルダーを選んで[選択する]をクリックします。
- ステータスを[有効]のままにして、[追加する]をクリックします。
古いバージョンでは、この項目は「脅威と除外リスト」という名前です。カスペルスキーのページ:ファイル、フォルダー、または特定の種別の脅威をスキャンから除外する方法。
ESET
ESET Internet Security、Smart Security Premium、Security Ultimateのバージョン19の場合:
- F5キーを押して詳細設定を開きます。
- [検査]→[除外]と進み、「パフォーマンス除外」の横の[編集]をクリックします。
- [追加]をクリックします。パスの欄の横の参照アイコンでフォルダーを選ぶか、完全なパスを入力して最後に
\*を付けます。この\*で、ESETはフォルダーだと判断します。 - 設定の画面が閉じるまで、各画面で[OK]をクリックします。
ESETのページ:パフォーマンス除外とKB2769。古いバージョンでは[検査]ではなく「検出エンジン」と表示されます。
アバストとAVG
アバストとAVGは、画面も手順も同じです。アバスト無料アンチウイルス、アバスト プレミアム セキュリティ、AVG AntiVirus Free、AVG Internet Securityの場合:
- プログラムを開き、[☰ メニュー]→[設定]の順に進みます。
- [一般]→[例外]を選び、[例外を追加する]をクリックします(AVGでは[例外を追加])。
- 質問を確認し、[次へ]→[危険性を理解しました]をクリックします(AVGでは[リスクを理解しました])。
- [ファイル/フォルダー]タブを選び、フォルダーのアイコンをクリックして、フォルダーを選んで[OK]をクリックします。
- [詳細オプション]をクリックし、すべての機能にチェックが付いていることを確認します。特に「強化モードの検出」と「サイバーキャプチャーの検出」は、製品がまだ知らないプログラムを判定する機能です。
- [追加]をクリックします。
各社のページ:アバスト アンチウイルスとAVG アンチウイルス。Avast Oneの手順は、アバストのサポートサイトに別にあります。
Bitdefender
Windows版のBitdefenderの個人向け製品の場合(日本語の除外ヘルプがないため、名称は英語のヘルプに合わせています):
- Bitdefenderを開き、ナビゲーションメニューのProtectionをクリックします。
- Antivirusのペインで、Openをクリックします。Settingsタブで、Manage Exceptionsをクリックします。
- +Add an Exceptionをクリックします。入力欄にフォルダーのパスを入力するか、虫眼鏡のアイコンをクリックしてフォルダーを選び、OKをクリックします。
- Antivirusの横のスイッチをオンにして、Saveをクリックします。
実行中のプログラムを監視するAdvanced Threat Defenseには、別のリストがあります。これがどれかのプログラムを止めたときは、そのペインから同じ手順を繰り返してください。Bitdefenderのページ:How to exclude files and folders from Bitdefender Antivirus scanとHow to stop Advanced Threat Defense from blocking a trusted app。最新のアプリでは、メニューの名称が少し違う場合があります。
ノートン
Windows版のNorton 360とNorton AntiVirus Plusの場合:
- ノートンの製品を開き、左ペインの[セキュリティ]をクリックします。
- [スキャン]タイルの[開く]をクリックし、[除外]タブを開きます。
- [除外を追加する]をクリックし、参照アイコンをクリックしてフォルダーを選び、[OK]をクリックします。
- [追加する]をクリックします。フォルダーが除外リストに追加されます。
ノートンのページ:ノートンスキャンからファイルやフォルダを除外する。古いバージョンのノートンでは、[設定]→[ウイルス対策]→[スキャンとリスク]の「除外/低危険度」にあります。
マカフィー
McAfee Total ProtectionとLiveSafeでは、除外リストはリアルタイムスキャンの設定にあります。McAfeeのメニュー名はバージョンによって変わるため、手順は大まかなものです。
- McAfeeのアプリを開き、リアルタイムスキャンの設定に進みます。
- 除外するファイルの一覧を探し、ファイルを追加する項目を選びます。
- プログラムを指定して追加します。お使いのバージョンが1つずつのファイルしか受け付けない場合は、VoiceKeyboard.exe、whisper-cli.exe、whisper-server.exe、ffmpeg.exe、yt-dlp.exeを、上のそれぞれのフォルダーから1つずつ追加します。
McAfeeのページ(英語):Exclude files from virus scans on Windows and macOS。
ほかの製品
呼び方は製品ごとに違います。設定の中で「除外」「例外」「信頼するアプリケーション」「許可リスト」といった言葉を探し、同じ3つのフォルダーを追加してください。パスはエクスプローラーでコピーした完全なパスを使います。「フォルダーを除外する」方法は、その製品のヘルプにお使いのバージョンの正確な手順があります。そうした項目がない製品でも、何も壊れません。ファイルの文字起こしとWhisperの開始が数秒長くかかるだけです。
ファイアウォール
VoiceKeyboardがインターネットに対して開くのは外向きの接続だけです。パソコンの中では、VoiceKeyboardのウィンドウ、Chrome、whisper-serverが127.0.0.1で互いに通信しますが、これはこのパソコンの外には出ません。受信規則も、開放するポートも必要ありません。Windows Defender ファイアウォールは外向きの接続を最初から許可しているので、通常はそこで設定することはありません。
プログラムごとに確認を求めるファイアウォールでは、次のように判断してください。
- VoiceKeyboard.exe:Soniox(Sonioxへの暗号化された接続)、Proのライセンス認証や更新時のライセンスサーバー、そしてご自身で始める、または同意したダウンロード(Hugging Faceやalphacephei.com(Vosk)のモデル、GitHubの高速化エンジン、ffmpeg、yt-dlp)にインターネットが必要です。公式の配布元が使えないときは、同じファイルを voice-keyboard.com から取得します。また、127.0.0.1でChromeからの接続を待ち受け、whisper-serverとも通信します。このローカルの通信をファイアウォールが止めると、Googleでの音声入力ができなくなります。
- Chrome:Googleのエンジンが有効なときに、音声をGoogleの音声認識に送ります。
- yt-dlp.exe:FILESでリンク先の動画を取得します。
- ffmpeg.exeとwhisper-cli.exeはネットワークを使いません。whisper-server.exeは、127.0.0.1でVoiceKeyboardに応答するだけです。これらはローカルのアクセスを許可すれば足ります。それすらファイアウォールが止めると、Whisperの音声入力は、フレーズごとにwhisper-cliを起動する方式に切り替わり、そのたびにモデルを読み込むため遅くなります。
除外は最小限にします
追加するのは、このページのVoiceKeyboardのフォルダーだけにしてください。ドライブ全体、ユーザーのフォルダー、ダウンロード、Tempフォルダーは追加しないでください。除外すると、セキュリティソフトはその中を調べなくなります。範囲を狭くしておけば、リスクはVoiceKeyboardが持ち込んだプログラムだけに限られます。高速化エンジンは、インストールの前に、あらかじめ決まったSHA-256の値と照合されます。プログラムを別のフォルダーに移したときは、新しいフォルダーを追加し、古い項目を削除してください。
フォルダーを追加したら、FILESでファイルを文字起こししてみてください。それでも開始が遅いときは、ファイル文字起こしの速度で、エンジンのテスト方法を確認できます。