公平に比較

Windows標準の音声入力とVoiceKeyboardの比較

Windows 10や11のパソコンなら、どれにも音声入力が入っています。Win+Hを押して話すだけです。それで足りるなら、ほかのアプリは要りません。この記事では、標準の音声入力がどこで行き詰まるのか、VoiceKeyboardを入れると何が変わるのかを整理します。

ヘアライン仕上げの真鍮板に、すべてゼロを指す黒い数字ホイールが2列並び、その隣に小さな鋼のトグルスイッチがある。

Windowsに標準で入っている機能

音声入力(Win+H)は、Windows 10と11のあらゆるテキストボックスで使えます。句読点の自動入力をオンにすれば句読点も入り、「new line」のような音声コマンドにも対応します。Windows 11では、ヒンディー語、日本語、ロシア語、スペイン語を含む46の言語(地域別を含む)に対応しています。Windowsの標準機能なので追加料金はかからず、Microsoftのページには語数の上限についての記載もありません。

ただし大きな条件が1つあり、Microsoftのヘルプ自体に書かれています。音声入力は「uses online speech recognition, which is powered by Azure Speech services」、つまりAzure Speech サービスを利用したオンライン音声認識を使います。インターネット接続が必要で、話した内容は認識のためにMicrosoftに送られます。

Windows 11(バージョン22H2以降)の音声アクセスは別の機能で、声でパソコン全体を操作でき、文字の入力もできます。言語データを一度ダウンロードすれば、インターネットなしで動きます。ただし、対応言語は英語、スペイン語、フランス語、ドイツ語の4つです。

Microsoft 365のWordには、ディクテーション(サブスクリプション契約者向け、要インターネット)と、アップロードした録音を話者ごとに分けてテキストにする「文字起こし」機能があります。文字起こしにはMicrosoft 365のサブスクリプションが必要で、1か月300分までです。Microsoftの説明によると、音声ファイルはMicrosoftに送られ、デスクトップ版は法人(商用)アカウントでしか使えません。(いずれも2026年10月23日にsupport.microsoft.comで確認。)

VoiceKeyboardで増えること

番号付きの四つの枠がある RECOGNITION パネル: 1 LOCAL 側に倒した ONLINE / LOCAL スイッチ、2 GigaAM v3 と表示されたモデル画面、3 クレジット・品質・速度の行、4 LANGUAGES の列。
RECOGNITION 1 ONLINE か LOCAL、2 その側のモデル、3 クレジット・品質・速度、4 言語キー。
  • 多くの言語で、ネットなしの音声入力。パソコン上で動くWhisper、Parakeet v3、Vosk、GigaAM v3、T-oneを合わせると、英語、スペイン語、ロシア語、日本語、ヒンディー語など数十の言語に対応します。音声アクセスの4言語より、対応言語がずっと多くなります。
  • エンジンを選べる。オンラインならGoogle(無料)かSoniox(Pro)。Sonioxは話している言語を聞き分け、文の途中で切り替わってもついていくので、複数の言語を混ぜて話す人に便利です。
  • 録音や動画もWindowsだけでテキストに。FILESでは、音声・動画ファイルやYouTubeのリンクを、パソコン上のWhisperで.txtにできます。Microsoft 365のアカウントは要りません。無料版は1日にファイル1件とリンク1件まで、Proは無制限で、タイムスタンプも付きます。
  • どのアプリでも、ホットキー1つ。Ctrl+1で開始・停止でき、キーは変更できます。その日に入力した語数と節約できた時間は、カウンターで確認できます。
  • 5言語の音声コマンド(Pro)。句読点、改行、Enter、Tab、自分で登録した語句を、英語、スペイン語、ロシア語、日本語、ヒンディー語で使えます。

比較表

Windows標準の音声入力(Win+H)VoiceKeyboard
料金 無料(Windowsの標準機能)無料プランあり。Proは月額$14.99、年払いなら月あたり$9.99
1日の上限記載なしFreeは1日2,000語、Proはなし
ネットなしで使える 使えない(音声アクセスなら4言語で ) 使える。オフラインモデル5つ
対応言語Windows 11で46選択できるのは58、WhisperのAUTOで約99
言語を自動で判定記載なし Soniox、Whisper、Parakeet v3
エンジンの選択 Azureのみ オンライン2、オフライン5
録音と動画リンクをテキストに Windows単体ではなし(Microsoft 365のWordの文字起こしならあり) FILES(パソコン上で処理)
声でパソコンを操作 音声アクセス できない

Windows標準の機能で十分なケース

  • 音声入力はたまに使う程度で、いつもネットにつながっていて、使う言語が対応言語に入っている。
  • パソコン全体を声で操作したい。これは音声アクセスならでき、VoiceKeyboardではできません。
  • 会社ですでにMicrosoft 365を契約していて、文字起こしのために録音がMicrosoftに送られても問題ない。

VoiceKeyboardを入れたほうがいいケース

  • ネットが切れるとWin+Hが止まってしまう。あるいは、社内ルールで音声をクラウドに送れない。
  • ヒンディー語、日本語、ロシア語などをオフラインで入力したい。あるいは、言語を頻繁に切り替える。
  • 講義やインタビュー、YouTube動画を、Officeのサブスクリプションなしでテキストファイルにしたい。

両方試してみる

2つは干渉しません。Win+Hはそのまま使え、VoiceKeyboardは専用のホットキーで聞き取ります。VoiceKeyboardをインストールしたら、好きなウィンドウでCtrl+1を押してみてください。続けてオフラインモデルをダウンロードし、Wi-Fiを切って試してみましょう。オフラインの仕組みはWindowsでオフライン音声認識を使う方法で、最初の手順ははじめに:最初の音声入力で説明しています。

日本語表示のVoiceKeyboardの画面。真空管とカウンターのあるPOWERパネル、ONLINE/LOCALスイッチと言語キーのある認識パネル、ライブ文字起こしの画面が並んでいる。