パソコンで文字起こし

YouTube動画を自分のパソコンで文字起こしする方法

講義やインタビュー、講演のリンクをコピーしてVoiceKeyboardに貼り付けると、話された内容がテキストファイルになります。インターネットは音声のダウンロードに使うだけで、認識そのものはあなたのパソコンで行います。

暗い机の上の、真鍮の枠が付いた小さな黒いモニター。緑の画面はまだほとんど空です。

用意するもの

  • Windows 10または11で動くVoiceKeyboardと、音声をダウンロードするあいだのインターネット接続。
  • Whisperのモデル。アプリ内で一度ダウンロードすれば済みます。おすすめの「最良 · Large v3 Turbo」は547 MBです。
  • 無料の補助プログラム2つ。yt-dlp(約17 MB)がリンク先の音声を取得し、FFmpeg(約73 MB)がそれをWhisper用に変換します。初回はそれぞれのサイズ、入手元、ライセンスを示すウィンドウが開き、「ダウンロード」を押すまで何もダウンロードしません。

リンクからテキストまでの7ステップ

  1. ブラウザーで動画を開き、ページのアドレスをコピーします。
  2. VoiceKeyboardの上部バーでFILESを押し、SOURCE & OUTPUTでLINKを選びます。
  3. 「貼り付け」を押すか、ブラウザーからリンクをFILES画面へドラッグします。
  4. TRANSCRIPT DESTINATIONで「名前を付けて保存...」を押し、.txtファイルの保存先と名前を決めます。
  5. LOCAL MODELにモデルがまだなければ、「モデルを選択…」を押してダウンロードします。
  6. LANGUAGEは「自動」のままにするか、動画の言語がわかっていれば選びます。
  7. ▶ 開始を押します。

ステータス行には、まずDOWNLOADING…と進捗率、サイズ、速度が表示されます。続いてDECODING…に変わり、その進捗率と、処理を担当しているものの名前が出ます。NVIDIAのグラフィックカードならCUDA、プロセッサーならBLASかCPUです。テキストはTRANSCRIPT欄にフレーズごとに表示されるので、終わるずっと前から読み始められます。動画の処理が終わると.txtが保存されます。

英語表示のFILES画面(LINKモード)。キューに3件のYouTubeリンクがあり、2件目をWhisper Large v3 Turboがグラフィックカードで文字起こし中です(LINK 2/3、DECODING… 37%、CUDA)。テキストはフレーズごとに、動画内の時刻付きで表示されています。
3件のリンクのキューを処理中のLINKモード(Pro)。ステータス行に処理中のリンクと処理方式が表示され、TRANSCRIPT欄がフレーズごとに埋まっていきます。

動画はどう扱われるか

VoiceKeyboardは、サイトが音声トラックを別に用意していればそれだけを要求し、動画は何も残しません。FFmpegが音声をWhisperの読める単純な形式に変換し、Whisperがプロセッサーかグラフィックカードでテキストを書き出します。作業用のコピーはWindowsの一時フォルダーに置かれ、処理が完了しても、エラーになっても、キャンセルしても削除されます。手元に残るのは.txtファイルだけです。

やり取りするサーバーは、音声を送ってくる動画サイトだけです。音声が文字起こしサービスに渡ることはありません。

タイムスタンプ、コピー、テキストファイル

Proで「テキストにタイムスタンプ」にチェックを入れると、各フレーズの先頭に動画内の時刻が[00:12:05]のように付きます。引用したい発言の場所に戻るには、これがいちばん早い方法です。

結果はUTF-8のふつうの.txtです。「コピー」で全文をクリップボードに入れれば、Word、Googleドキュメント、要約を頼みたいAIチャットに貼り付けられます。字幕(.srt)やWord形式での書き出しはありません。既存のファイルを上書きすることもなく、同じ名前があれば新しいファイルの名前に(2)が付きます。

複数のリンクをまとめて

Proならリストごと渡せます。リンクを1行に1つ、またはスペースかカンマで区切って貼り付けると、欄には最初のリンクと「ほか N 件」が表示されます。ダウンロードは1つずつ、処理も順番に進み、リンクごとにテキストとファイルができます。講義のシリーズをまとめて任せて、あとで戻ってくることもできます。無料版では、貼り付けたリストの最初のリンクだけが残ります。

対応しているサイト

VoiceKeyboardはリンクをyt-dlpに渡します。yt-dlpは、YouTubeをはじめ多くの動画・音声サイトに対応した無料のオープンソースのダウンローダーです。yt-dlpがページの音声を取得できれば、FILESで文字起こしできます。ただし、うまくいかないリンクもあります。

  • ログインが必要な動画(非公開、メンバー限定、年齢制限付き)はダウンロードできません。アプリはブラウザーのログイン情報を使わないためです。
  • 再生リスト内の動画のリンクでは、その動画1本だけが対象になり、リスト全体ではありません。
  • 動画サイトは仕様が変わることがあり、アプリが使うyt-dlpは自動では更新されません。ブラウザーでは再生できるリンクがERR: DOWNLOAD_FAILEDで終わる場合は、サイト側の変更が考えられます。

FILESか、オンラインエンジンか

VoiceKeyboardにはGoogleとSonioxという2つのオンラインエンジンがあり、LIVE画面で動きます。マイクが拾った声を、話しているそばから入力するものです。FILESにはオンラインのモードがなく、リンクもファイルもすべてパソコン上のWhisperが認識します。

リンクを使うFILESGoogleかSonioxを使うLIVE
音声の元すでにある動画いまマイクに向かって話している声
認識する場所パソコン上のWhisperGoogleまたはSonioxのサーバー
インターネットダウンロードのときだけ常に必要
速さパソコン次第。NVIDIAのカードがあれば数倍速い話しながら文字が出る
結果.txtファイル(Proではタイムスタンプ付き)作業中のウィンドウに入力される文字

いまマイクに話している言葉をすぐ入力したいなら、オンラインエンジンでLIVEを使います(Googleは無料、SonioxはPro。エンジンの比較は日本語の音声入力の記事にあります)。話がすでに録画・録音されているならFILESです。NVIDIAのカードがない古いノートパソコンでは、長い動画に時間がかかります。小さいサイズのWhisperは速い代わりに、間違いが増えます。

リンクの文字起こしのFreeとPro

無料版では1日にリンク1件(60分まで、タイムスタンプなし)に加えて、ディスク上の音声・動画ファイルを1つ文字起こしできます。長さはダウンロードが終わるまでわからないため、60分を超える動画はFREE: UP TO 60 MINと表示されて止まります。この場合も失敗した場合も、その日のリンクの枠は減りません。数えるのは完了した文字起こしだけで、枠は深夜0時に戻ります。

Proでは制限がなくなり、長さ無制限、リンクのキュー、タイムスタンプが使えます。料金は月額$14.99、年払いなら月額$9.99で、14日以内なら返金できます。両プランの表は音声ファイルの文字起こしの記事にあります。

動画リンクについてのよくある質問

認識にインターネットは必要ですか?

いいえ。インターネットは、動画の音声のダウンロードと、初回のWhisperモデルと2つの補助プログラムの取得に使います。Whisper自体はオフラインで動きます。

動画は何語でもかまいませんか?

Whisperは約99言語を扱えます。「自動」では最初の約30秒で言語を判断し、動画の最後までその言語で処理するため、途中で別の言語になる部分はうまく認識されないことがあります。判定が違ったら、LANGUAGEの一覧で12言語(ロシア語、英語、ウクライナ語、ドイツ語、スペイン語、フランス語、イタリア語、ポルトガル語、ポーランド語、トルコ語、日本語、中国語)から固定できます。一覧の表記は英語で、日本語はJapanese (ja)です。

動画を翻訳できますか?

いいえ。Whisperは話された内容を、話された言語のまま書き起こします。

文字起こし中に音声入力を続けられますか?

はい。FILESと音声入力は同時に動き、FILESは無料版の1日2,000語を消費しません。

パソコンにある録音(会議やボイスメモなど)も同じ画面で扱えます。詳しくは音声・動画ファイルをパソコンだけで文字起こしする方法をご覧ください。FILESのすべてのボタンは、ヘルプページ「ファイルと動画リンクの文字起こし」で説明しています。

日本語表示のVoiceKeyboardの画面。動画リンクや録音をテキストにするFILESボタンが、上部バーのLIVEとSETUPのあいだにあります。