公平な比較

Wispr Flowの代わりになるWindows用の音声入力

Wispr Flowは、話した内容をAIで整える音声入力アプリです。VoiceKeyboardは、無料のエンジンとオフラインモデルを備えたWindows専用の音声キーボードです。同じ問題を別のやり方で解いているので、それぞれの公式ページをもとに、どちらがどんな場面に合うかを整理しました。

VoiceKeyboardの真鍮のPOWERパネル。WORDSカウンターの上でPorthole型の真空管が琥珀色に光っている。

Wispr Flowとは

Wispr Flowは、Mac、Windows、iPhone、Android向けの音声入力アプリです。話すとどのアプリにも入力されます。公式サイトでは、話した言葉を「明確で洗練された文章」(clear, polished writing)にするとうたい、英語の例では「umm」のようなつなぎ言葉や言い直しが取り除かれています。名前や専門用語も覚えます。個人辞書とスニペット、100以上の言語、MacとWindowsで使える会議用のNotetakerもあります。Wisprのセキュリティの概要には、音声はクラウドで処理すると書かれています。

無料プランはデスクトップで1週間に2,000語までです。Proは月額15ドル、年払いなら月あたり12ドルで、上限がなくなります。(2026年10月20日にwisprflow.aiとWisprのヘルプセンターで確認。価格や上限は変わることがあります。)

VoiceKeyboardの違い

  • 無料の上限は1週間ではなく1日ごと。VoiceKeyboardの無料版は、どのエンジンでも1日2,000語まで使え、毎日0時にリセットされます。
  • パソコンで動くオフラインのエンジン。Whisper、Parakeet v3、Vosk、ロシア語向けのGigaAM v3とT-oneは、一度ダウンロードすればパソコン上で動きます。音声はパソコンの外に出ず、ネットがなくても入力できます。無料プランに含まれます。日本語ではWhisperとVoskが使えます。
  • エンジンは自分で選ぶ。オンラインならGoogle(無料、Google Chrome経由)かSoniox(Pro)、オフラインのときや音声をどこにも送りたくないときはオフラインモデル。Sonioxは話している言語を判別し、文の途中でも切り替えられます。
  • 話したとおりに入力。VoiceKeyboardはAIで文章を書き換えません。句読点はエンジンが付け、Proでは音声コマンドで言ったところに記号や改行を入れられます。
  • 録音や動画リンクを文字に。FILES画面で、音声・動画・動画リンクをパソコン上のWhisperで.txtにできます。無料版は1日にファイル1件とリンク1件、Proは無制限です。
  • Windows専用。Mac、iPhone、Android版はありません。

比較表

Wispr FlowVoiceKeyboard
対応OSMac、Windows、iPhone、AndroidWindows 10 / 11
無料の音声入力デスクトップで週2,000語1日2,000語
有料プラン月額15ドル、年払いで月12ドル月額14.99ドル、年払いで月9.99ドル(119.88ドル)
音声認識の場所クラウド(Wisprのセキュリティ概要による)オフラインモデルならパソコン上、オンラインのエンジンならGoogleまたはSoniox
AIによる整形・書き換えありなし(エンジンの文字をそのまま)
辞書・スニペット辞書とスニペットテキストを入力する自分用の音声コマンド(Pro)
言語100以上アプリで選べる58言語、WhisperはAUTOで約99言語
録音会議とボイスメモ用のNotetaker(Mac、Windows)FILES:音声・動画・リンクをパソコン上で.txtに

プライバシーは両面から見る必要があります。VoiceKeyboardのオフラインモデルは音声をパソコンに残しますが、2つのオンラインエンジンは、ほかのクラウドのエンジンと同じく、認識のために音声をGoogleやSonioxに送ります。いま動いているエンジンは、いつも緑のモデル表示で確認できます。詳しくはオンラインとローカルのエンジンへ。

Wispr Flowのほうが向いている場合

  • 話したままではなく、AIに完成した文章へ整えてほしい。
  • WindowsだけでなくMacやスマートフォンでも、同じツールを使いたい。
  • チーム向けの機能、同じ会社の会議メモ、あるいは署名済みの契約付きのHIPAA対応が必要で、それが同社のビジネスプランにある。

これらがいちばん大事なら、Wispr Flowのほうが合っています。まずは無料プランで試せます。

VoiceKeyboardが合う場合

  • Windowsを使っていて、お金をかけずに毎日、または週2,000語より多く音声入力したい。
  • 音声をパソコンの外に出したくない。顧客との通話、医療や法律のメモ、秘密保持契約のあるコードなど。
  • AIの書き換えではなく、話したとおりの文章に、声で句読点や改行を入れたい。
  • 日本語と英語を混ぜて話すことが多い。ProのSonioxは文の途中でも言語を切り替えます。

自分の文章で試す

VoiceKeyboardをインストールし、どこかのウィンドウにカーソルを置いてCtrl+1を押します。Chromeがあれば、まずGoogleで試し、次にオフラインモデルをダウンロードして比べてください。AIツールへのプロンプトについてはCursor・Claude Code・ChatGPTへのプロンプトを音声入力するにまとめています。ショートカットがほかのアプリと重なるなら変更できます。Bluetoothヘッドホンで話すなら、先にBluetoothヘッドホンとマイクをご覧ください。

日本語表示のVoiceKeyboardの画面。真空管とカウンターのあるPOWERパネル、ONLINE/LOCALスイッチと言語キーのある認識パネル、ライブ文字起こし画面。